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Difference between revisions of "翻訳ルール"

(Eclipse 翻訳ルール)
(既知のやっかいな?訳語ゆれ)
 
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== '''概要''' ==
 
== '''概要''' ==
このページは Eclipse BABEL プロジェクトにおける日本語成果物 (今のところ言語パック) の翻訳ルールを定義するものです。ここに規定がないものは eclipse.org が Eclipse 3.2 まで配布してきた言語パックに含まれる用語や用法を踏襲するものとします。
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このページは サードパーティー版言語パックと Pleiades の翻訳ルールを定義しているとおもわれます。ここに規定がないものは eclipse.org が Eclipse 3.2 まで配布してきた言語パックに含まれる用語や用法を踏襲するそうです。なお、実際には別のルールが使用されている場合、注釈に示します。
 
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== '''表記''' ==
 
== '''表記''' ==
 
=== 英数字 ===
 
=== 英数字 ===
  
隣接する英数字と全角文字の間に、半角スペースが挿入を挿入する。
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隣接する英数字と全角文字の間に、半角スペースを挿入する。
  
 
正しい例)
 
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  英数字以外の 1 文字 (単語の文字以外):
 
  英数字以外の 1 文字 (単語の文字以外):
  削除しますか?  
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  削除しますか?
  
 
=== カタカナ ===
 
=== カタカナ ===
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  bean
 
  bean
 
  setter
 
  setter
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  getter
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XMLの要素名、属性名
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=== カタカナに訳す単語 ===
 
=== カタカナに訳す単語 ===
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=== 訳語の統一 ===
 
=== 訳語の統一 ===
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注:言語学的には、英語の単語と日本語の単語は1対1対応ではありません。そのため、統一を優先すると逆におかしくなる場合もあります。
  
 
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  save=保管 (「保存」ではない)
 
  save=保管 (「保存」ではない)
 
  preserve=保存 (ただし文脈により「保持」でも良い)
 
  preserve=保存 (ただし文脈により「保持」でも良い)
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  :注 reverts に保存が対応している場合もあり
 
  remove=除去 (「削除」ではない)
 
  remove=除去 (「削除」ではない)
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  :注 実際には「削除」が一般的に使用されています
 
  delete=削除
 
  delete=削除
 
  edit=修正(「編集」ではない)
 
  edit=修正(「編集」ではない)
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  :注 実際には「編集」が一般的に使用されています
 
  unique=固有(「一意」ではない)
 
  unique=固有(「一意」ではない)
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  :注 データベース関連用語の「一意制約」は正しい用法です。
 
  use=使用(「利用」「使う」ではない)
 
  use=使用(「利用」「使う」ではない)
  ancestor=上位(「先祖」ではない)  
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  ancestor=上位(「先祖」ではない)
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element=要素(エレメントではない)
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attribute=属性(アトリビュートではない)
  
 
=== 既知のやっかいな?訳語ゆれ ===
 
=== 既知のやっかいな?訳語ゆれ ===
  
  element=要素, エレメント (XMLかどうかで使い分け?)
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  <del>element=要素, エレメント (XMLかどうかで使い分け?)</del> 上記の「訳語の統一」参照
  attribute=属性, アトリビュート (XMLかどうかで使い分け?)
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  <del>attribute=属性, アトリビュート (XMLかどうかで使い分け?)</del> 上記の「訳語の統一」参照
 
  key=鍵, キー (セキュリティの場合には鍵, プロパティファイルの場合にはキー)
 
  key=鍵, キー (セキュリティの場合には鍵, プロパティファイルの場合にはキー)
 
  description=記述, 説明
 
  description=記述, 説明
 
  type=型, タイプ (言語的には型, それ以外はタイプ)
 
  type=型, タイプ (言語的には型, それ以外はタイプ)
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  :注 「種類」が適切な場合もあります。
 
  revision=改訂, リビジョン (SVN的にはリビジョンと呼びたいのだが…)
 
  revision=改訂, リビジョン (SVN的にはリビジョンと呼びたいのだが…)
 
  cycle=循環, サイクル (JavaVM的には循環, それ以外はサイクル)
 
  cycle=循環, サイクル (JavaVM的には循環, それ以外はサイクル)
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  difference=相違, 差異
 
  difference=相違, 差異
 
  status=状況, ステータス  
 
  status=状況, ステータス  
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  :注 「状態」が適切な場合もあります。
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exit=終了、出口 (enter と exit には、関数の入り口、出口という用法があります)
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=== 訳語の検討 ===
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訳語の選択にあたっては、既存訳を参照し、頻度が高いものを優先する。
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既存訳が存在しない場合、一般辞書は参考にとどめ、単語を言語学上の語源に基づき分解した上で、既存訳を踏襲する。
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enrich
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→ en(~にする)+ -rich(リッチ)
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→ リッチ化
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注)体言止めの場合、「~する」は「~化」のような用例がある。
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Group ~ =~グループ化
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Synchronize ~ =~同期化
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=== 変更予定検討中の訳語 ===
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2009年に対応予定検討候補 (Eclipse 3.5? ターゲット)
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save=保管 => 保存
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deprecate=使用すべきでない => 非推奨
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=== 用語の統一 ===
 
=== 用語の統一 ===
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  must=~する必要があります (「~しなければなりません」ではない)
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  :注 実際には「しなければなりません」も多く使用されています
 
  deprecated=使用すべきではありません (「非推奨」ではない)
 
  deprecated=使用すべきではありません (「非推奨」ではない)
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  edit conflict=競合の編集(「競合を編集」ではない)
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  :注 動作を示すため、「を」が適切と考えられます。
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      無理に「の」を使用しようとしておかしくなっている場合も見受けられます。
 
  see details=詳細を参照してください(「詳細を確認してください」ではない)
 
  see details=詳細を参照してください(「詳細を確認してください」ではない)
 
  would you like to=「~しますか?」(「~したいですか?」ではない)  
 
  would you like to=「~しますか?」(「~したいですか?」ではない)  
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are you sure you want to =「~しますか?」
  
 
いくつかの項目や言い回し (現在約 80 項目) は Pleiades が持つ翻訳ルール・エンジンにより統一される。
 
いくつかの項目や言い回し (現在約 80 項目) は Pleiades が持つ翻訳ルール・エンジンにより統一される。
 
 
  
 
== '''訳出基準''' ==
 
== '''訳出基準''' ==
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=== 進行形の訳出 ===
 
=== 進行形の訳出 ===
  
基本的に進行形は明示的に訳出する。
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使用箇所などから進行形であることが明確である場合は、「~中」などと明示的に訳出する。
 
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finding differences=相違を検出中(「相違を検出」ではない)
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Installing...=インストール中...
  
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ただし、現在分詞、動名詞かが明確でない場合は、あえて訳出しなくても良い。
  
 
== '''文体''' ==
 
== '''文体''' ==
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           o プロパティーのキー名により、使用箇所をある程度特定できる場合がある  
 
           o プロパティーのキー名により、使用箇所をある程度特定できる場合がある  
  
=== セミコロン (:) ===
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=== コロン (:) ===
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コロン (:) で終わる場合には、ピリオド (.) がなくても普通の文章である場合が多い。
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  :注 入力項目名の場合もあります
  
セミコロン (:) で終わる場合には、ピリオド (.) がなくても普通の文章である場合が多い。
 
 
=== 原文の文体に合わせた訳 ===
 
=== 原文の文体に合わせた訳 ===
  
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(注)be動詞の省略や、単語の先頭を大文字にする記法は、本のタイトル、新聞の見出し、文章の見出しなどに用いられる。
 
(注)be動詞の省略や、単語の先頭を大文字にする記法は、本のタイトル、新聞の見出し、文章の見出しなどに用いられる。
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  :注 failed では、「~が失敗しました」という訳が多く使用されています
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=== 主語を含まない文節 ===
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:注 動作を示すため、「を」が適切と考えられます。
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    無理に「の」を使用しようとしておかしくなっている場合も見受けられます。
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原文が主語を含まない文節だけで構成される場合、基本的に体言止めで翻訳する。目的語と動詞をつなぐ助詞には「の」を使用する。
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confirm delete=削除の確認(「削除を確認」ではない)
  
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だたし、「の」が連続する場合は、これを避けるため「を」を使用する。
  
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confirm resource deletion=リソースの削除を確認(「リソースの削除の確認」ではない)
  
 
== '''その他''' ==
 
== '''その他''' ==

Latest revision as of 21:07, 10 February 2012

Japan WG > NLPack > 翻訳ルール

概要

このページは サードパーティー版言語パックと Pleiades の翻訳ルールを定義しているとおもわれます。ここに規定がないものは eclipse.org が Eclipse 3.2 まで配布してきた言語パックに含まれる用語や用法を踏襲するそうです。なお、実際には別のルールが使用されている場合、注釈に示します。

表記

英数字

隣接する英数字と全角文字の間に、半角スペースを挿入する。

正しい例)

ObjectWeb コンソーシアム Eclipse 更新サイトです。 

ただし、括弧の内側、およびコロン (:) やはてな (?) の左側には挿入しない。

正しい例)

英数字以外の 1 文字 (単語の文字以外):
削除しますか?

カタカナ

中黒 (・)

隣接するカタカナ単語は、中黒(・)で区切る。

正しい例)

ODA フラット・ファイル 

長音

末尾の長音は伸ばす(JIS とは異なる)。

正しい例)

プロパティー
パラメーター名
構造イテレーターです
エンティティー 

訳文に使用する日本語表記

使用しない漢字

特定の表記は、漢字ではなくひらがなを使用する。

正しい例)

できません (「出来ません」ではない)
すべて(「全て」ではない) 

個数

個数を表現する場合は、ひらがなではなく数字を使用する。

正しい例)

1 つ(「ひとつ」ではない) 

ただし、「1 つ」とするか、「1 個」とするかは考慮が必要。特に、数字が埋め込みパラメーターになっていて、数字が 10 以上になる可能性がある場合には、「個」を使用する必要がある。


語句・表現

基本方針

eclipse.org がこれまで(Eclipse 3.2まで)配布してきた 25 個の言語パックでの翻訳方針に合わせる。

訳文にも英単語をそのまま使用する単語

世間一般で認知されているとおもわれる単語

正しい例)

Web 

固有名詞

正しい例)

Apache 

プログラミング用語

正しい例)

bean
setter
getter

XMLの要素名、属性名

正しい例)

tag-lib

カタカナに訳す単語

正しい例)

location=ロケーション
validator=バリデーター (でも validation は検証)
archetype=アーキタイプ
artifact=アーティファクト 

カタカナに訳さない単語

正しい例)

annotation=注釈 

訳語の統一

注:言語学的には、英語の単語と日本語の単語は1対1対応ではありません。そのため、統一を優先すると逆におかしくなる場合もあります。

正しい例)

shared=共用 (「共有」ではない)
save=保管 (「保存」ではない)
preserve=保存 (ただし文脈により「保持」でも良い)
  :注 reverts に保存が対応している場合もあり
remove=除去 (「削除」ではない)
  :注 実際には「削除」が一般的に使用されています
delete=削除
edit=修正(「編集」ではない)
  :注 実際には「編集」が一般的に使用されています
unique=固有(「一意」ではない)
  :注 データベース関連用語の「一意制約」は正しい用法です。
use=使用(「利用」「使う」ではない)
ancestor=上位(「先祖」ではない)
element=要素(エレメントではない)
attribute=属性(アトリビュートではない)

既知のやっかいな?訳語ゆれ

element=要素, エレメント (XMLかどうかで使い分け?) 上記の「訳語の統一」参照
attribute=属性, アトリビュート (XMLかどうかで使い分け?) 上記の「訳語の統一」参照
key=鍵, キー (セキュリティの場合には鍵, プロパティファイルの場合にはキー)
description=記述, 説明
type=型, タイプ (言語的には型, それ以外はタイプ)
  :注 「種類」が適切な場合もあります。
revision=改訂, リビジョン (SVN的にはリビジョンと呼びたいのだが…)
cycle=循環, サイクル (JavaVM的には循環, それ以外はサイクル)
view=ビュー, 表示(Eclipse的にはビュー, それ以外は?)
lock=ロック, 固定
difference=相違, 差異
status=状況, ステータス 
  :注 「状態」が適切な場合もあります。
exit=終了、出口 (enter と exit には、関数の入り口、出口という用法があります)

訳語の検討

訳語の選択にあたっては、既存訳を参照し、頻度が高いものを優先する。

既存訳が存在しない場合、一般辞書は参考にとどめ、単語を言語学上の語源に基づき分解した上で、既存訳を踏襲する。

enrich
→ en(~にする)+ -rich(リッチ)
→ リッチ化

注)体言止めの場合、「~する」は「~化」のような用例がある。

Group ~ =~グループ化
Synchronize ~ =~同期化

変更予定検討中の訳語

2009年に対応予定検討候補 (Eclipse 3.5? ターゲット)

save=保管 => 保存
deprecate=使用すべきでない => 非推奨
return type=戻りの型 => 戻り型?

用語の統一

正しい例)

new class=新規クラス(「新しいクラス」ではない) 

表現の統一

表現の例)

must=~する必要があります (「~しなければなりません」ではない)
  :注 実際には「しなければなりません」も多く使用されています
deprecated=使用すべきではありません (「非推奨」ではない)
edit conflict=競合の編集(「競合を編集」ではない)
  :注 動作を示すため、「を」が適切と考えられます。
      無理に「の」を使用しようとしておかしくなっている場合も見受けられます。
see details=詳細を参照してください(「詳細を確認してください」ではない)
would you like to=「~しますか?」(「~したいですか?」ではない) 
are you sure you want to =「~しますか?」

いくつかの項目や言い回し (現在約 80 項目) は Pleiades が持つ翻訳ルール・エンジンにより統一される。

訳出基準

ピリオド

ピリオド (.) がある場合には、日本語でも句点 (。) をつける。
ピリオド (.) がない場合には、日本語でも句点 (。) を付けてない。 

複数形

基本的に複数形は訳出しない。

英単語をそのまま訳文に使用する場合も、複数形は使用しない。

正しい例)

TODOs=TODO 

人称代名詞の省略

通常、1 人称 (I)、2 人称 (You) は訳さない。
3 人称 (It など) も省略する場合が多い。 

正しい例)

I Agree=同意します
Do you wish to remove it?=除去しますか? 

進行形の訳出

使用箇所などから進行形であることが明確である場合は、「~中」などと明示的に訳出する。

Installing...=インストール中...

ただし、現在分詞、動名詞かが明確でない場合は、あえて訳出しなくても良い。

文体

ピリオド (.) の あり/なし

ピリオド (.) がある場合には、普通の文章になる。
ピリオド (.) がない場合には体言止めになる傾向にある。
         o メニューや、ダイアログのタイトル、ラベルである可能性が高い
         o プロパティーのキー名により、使用箇所をある程度特定できる場合がある 

コロン (:)

コロン (:) で終わる場合には、ピリオド (.) がなくても普通の文章である場合が多い。

  :注 入力項目名の場合もあります

原文の文体に合わせた訳

be動詞が省略されていたり、単語の先頭が大文字になっている場合は、体言止めで訳す。

Resources Changed=リソース変更済み(「リソースが変更されました」ではない) 

(注)be動詞の省略や、単語の先頭を大文字にする記法は、本のタイトル、新聞の見出し、文章の見出しなどに用いられる。

  :注 failed では、「~が失敗しました」という訳が多く使用されています

主語を含まない文節

注 動作を示すため、「を」が適切と考えられます。
   無理に「の」を使用しようとしておかしくなっている場合も見受けられます。

原文が主語を含まない文節だけで構成される場合、基本的に体言止めで翻訳する。目的語と動詞をつなぐ助詞には「の」を使用する。

confirm delete=削除の確認(「削除を確認」ではない) 

だたし、「の」が連続する場合は、これを避けるため「を」を使用する。

confirm resource deletion=リソースの削除を確認(「リソースの削除の確認」ではない)

その他

埋め込みパラメーター

英文に存在する埋め込みパラメーターが、訳文で抜け落ちないよう注意する。

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